先日、お母様がシルバーセンターに入られるということで生前整理の御相談を頂きました。
整理するお宅に伺い、整理方法についてご相談させている時に雑談の中で「どうしてこんな昔の物を後生大事に取って置くのかしら」とのお話を聞きました。
実は、私も母親がシルバーセンターに引っ越す際に持っていくものについて色々ありました。
シルバーセンターへは出来るだけ最小限の荷物を持っていくのが通常です。
しかし、高度成長期を生き抜いてきた母は物を処分することは悪い事みたいな感覚で「まだ使える」と言って仕分けにとても苦労しました。数週間かけ何とかなだめて、本当に必要なものをコンパクトにまとめることが出来た時は安心よりも疲労が強かったことを覚えています。
そんな母もすでに鬼籍に入っております。昔話になりますが、葬儀の準備をしていると兄弟が「これお母さんがシルバーセンターまで持って行ったものだよ。」と言って、私が小学生の頃の健康手帳(発育測定の記録)を渡してくれました。
ほかの兄弟の分もあったそうです。
あれほどシルバーセンターに入るときには使えるものだけ持っていくように言ったのに。
シルバーセンターに入る時には、子供はいい年齢をした大人だったのに。
整理する仕事をさせていただいていますが物の大切さは市場における価値だけでなく、持ち主やその周りの方の思いによって異なります。
遺品整理山梨は、そういった思いを大切に取り組んでいきます。
それにしても、どうして当時の物は一目で昔のものとわかるのでしょう。健康手帳の中のイラストも「昭和感」が強く感じて不思議です。